中国、渡航を規制した国への報復を主張-感染症対策を「政治目的」に操作
記事によると
中国は同国からの渡航者に対し、一部の国が感染症関連について制限を課したのは「政治目的」だと主張し、報復する意向を打ち出した。中国は3年近く続けた政策を解除したが、全ての入国者に対してホテルや施設での隔離を義務付け、入国を極めて難しくしていた。中国政府は感染拡大を容認しているとはいえ、感染症が依然として当局にとって政治的に敏感な問題であることが示唆される。
中国外務省の毛寧報道官は3日の定例記者会見で、「一部の国が中国だけを対象に入国規制を導入したのは科学的根拠に欠けると考える。一部の過剰な措置は受け入れられない」と述べた。
さらに「感染症の予防と管理を政治的な目的のために操作しようとする試みに、中国は断固反対する。中国はさまざまな状況で相互主義の原則に基づいた相応の措置を取る」と続け、個別の国名に触れることはなかったが、中国は「国際社会との情報交換を強化し、感染症打倒に向けて協力する」用意があるとも語った。
米国や英国など一部の国は中国からの渡航者に対し、入国前の検査陰性証明の提示を義務付けており、日本は昨年12月30日から、中国本土からの渡航者および7日以内に本土を訪れた人に対し、到着時に検査を実施。陽性者は原則1週間隔離される。台湾は陽性者を隔離する方針を表明している。
引用元:Bloomberg
約3年前に初めて中国に出現して以来、政治的に敏感な話題となっている感染症に関して、ドナルド・トランプ前大統領は「チャイナ・ウイルス」と繰り返し言及して北京を怒らせ、中国の外交官たちは、このウイルスが米国の生物兵器研究所に由来するのではないかという陰謀論を広めたり、2020年4月にはオーストラリアのスコット・モリソン元首相が、感染症の起源について国際的な調査を行うよう求め、中国を怒らせたりと話題が尽きない感染症だ。
その後、北京はワイン、大麦、食肉など、オーストラリアの輸出品に貿易制裁を科した。
先月、オーストラリアのペニー・ウォン外相が北京を訪問し、中国との関係融和が図られましたが、貿易障壁は依然として残っているという。
引用元:China Vows to Hit Back at Nations Imposing Covid Travel Curbs(抜粋)